外科プログラム(後期臨床研修)
外科 消化器外科・乳腺外科
特に定員はありません。外科研修に熱意をもって取り組む医師を広く募集しています。
レベルの高い、全人的な外科診療を実践できる外科専門医の養成のためには、まず適切な外科の臨床的判断能力と問題解決能力を身に付けること、そしてチーム医療の一員として行動できることが必要です。
技術的には手術を適切に実施できる能力を習得し、社会的には医の倫理に配慮し、診療を行うに当たっての適切な態度、習慣を得ることに重点をおいた指導を心がけています。また日進月歩の外科の進歩についていくための最新手技を習得する機会を提供することが若手外科医の研修には重要と考えています。
当科では一般外科、消化器外科、乳腺外科を中心に研修していただきます。
当センターは日本外科学会認定医・指導医研修施設、日本消化器外科学会専門医研修施設です。
私たち姫路医療センター外科の特徴は「がんに対する低侵襲治療」を多くの患者さんに行っていることです。このため、診療実績で示すように、非常に高い水準の内視鏡手術率を達成しています。
内視鏡手術では、モニターを通して「教える側」と「教わる側」が手術情報を共有できます。また手術画像が記録できるので指導医のビデオと自分のビデオを比較して学習することができます。このため、内視鏡手術は教育効果が高いとされています。当科では全ての内視鏡手術をハイビジョン録画して研修の教材や学会発表に役立てています。この特徴を外科教育に反映させ、後期研修医には下図に示すように3つのステップを経ながら「術中指導」と「術後のハイビジョン画像による復習」で繰り返し手術手技を学習してもらいます。自己学習では乗り越えられないハードルに対してはスタッフがレベルに合わせたアドバイスを行い、後期研修医が高度な内視鏡手術を短期間に修得できるよう導きます。ただし、後期研修医はすべての医療行為を指導医の監督の下で行います。後期研修医では患者さんへの医療の質を保つことが難しい場合は指導医が代行して手本を示します。
- Step1. 豊富な内視鏡下鼠径ヘルニア根治術と腹腔鏡下胆嚢摘出術を通じて内視鏡手術の基本手技を修得する。
- Step2. 標準的な内視鏡下消化器がん手術を修得する。標準的な郭清と完全体内吻合法の理解と修得。
- Step3. アドバンス腹腔鏡手術として胃全摘、低位前方切除、食道亜全摘、肝胆膵手術を修得。最終的に内視鏡技術認定医の取得を目指します。
通常の肝胆膵領域を中心に開腹手術もバランスよく経験することで日本外科学会の外科専門医資格申請に必要な臨床経験を積むことが可能です。
また、私たちの診療科では内視鏡外科領域で最新の医療機材である3D内視鏡システム、サンダービートなどを導入しており、後期研修医にもこれらの装置を使用した手術を経験してもらいます。
当科は乳腺専門医2名と認定医1名が勤務しており、日本乳癌学会認定施設となっています。
資格取得に必要な乳癌学会の専門医制度に則ったカリキュラムも整備されています。乳癌手術数は年間70から80件程度で、乳房温存手術及びセンチネルリンパ節生検を積極的に行っています。また形成外科と協同で乳房再建術にも取り組んでいます。教育行事として、放射線科、臨床検査科との合同で「乳腺画像・病理カンファランス」を月1回定期開催し乳癌治療のレベルアップをはかっています。
さらに以下の、基礎的な知識や手技を早い段階で習得できるよう配慮します。
- 基本知識(局所解剖、病理、病態生理、輸液、輸血、血液凝固線溶、栄養代謝、感染症、免疫、創傷治癒、周術期管理、麻酔、救急など)の習得
- 診療技術(超音波、X線、内視鏡、麻酔、心肺蘇生、外傷処置など)の習得
- 基本的手術手技の習得及び一定レベルの手術の適切な実施
- 超音波検査(腹部、乳腺など)の実施と読影
- X線検査の読影(上部下部消化管透視、CT、MRI、血管造影、マンモグラフィーなど)や実施(上部下部消化管透視、血管造影など)
- 内視鏡検査の実施(上部下部消化管内視鏡など)
- 麻酔の実施
- 心肺蘇生の実施
- 一定レベルの手術の適切な実施(腹部内臓、乳腺、頸部、体表、内分泌臓器、鏡視下手術)
2013年度 症例数と手術件数(内視鏡手術)
手術数(900件)〜2013年度〜
主な内訳
| 種 類 | 件 数 | うち鏡視下手術件数 | 内視鏡手術率 | |
|---|---|---|---|---|
| 食道癌 | 11 | 9 | 81.8 | |
| 胃 | 胃切除 | 58 | 55 | 94.8 |
| 胃全摘 | 30 | 22 | 73.3 | |
| 大腸 | 結腸 | 85 | 74 | 87.1 |
| 直腸 | 31 | 22 | 71.0 | |
| 肝臓 | 17 | 6 | 35.3 | |
| 膵臓(PD,DP) | 11 | 4 | 36.4 | |
| 胆嚢摘出 | 86 | 86 | 100 | |
| 鼠径ヘルニア | 98 | 81 | 82.7 | |
| 乳癌 | 67 | 0 | - | |
- 診療科医師数:常 勤 9名
- 診療科研修の指導にあたる医師:6名
主として研修指導にあたる医師の氏名:佐藤 誠二 外科系診療部長
消化器内視鏡カンファランス(外科、消化器科)(1回/週)
乳腺疾患カンファランス(外科、放射線科)(1回/月)
医療安全研修会(2回/年)
各診療科のコースにおいて、診療科医として必要とされるプログラムを研修する。
コース・プログラムについては、各診療科の募集ページを参照のこと。
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